十六代目中屋久作作 八寸横挽鋸

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十六代目中屋久作(中や、仲谷などとも？)本名森宮大太郎の作品、八寸横挽鋸です。

中屋久作の銘が刻まれた鋸は真作のみ限定すると、大まかに十五代目、十六代目、その後に作られた籠町の鉄作による代作という区分となりますが、それぞれの鑑定方法の記述はネット上には一切存在しないのでザックリ比較方法を挙げますと、以下のようになります。


初代：玉鋼使用。姿は呆れるほどカッコ悪く板のスキも良くない。泥焼きの甘いモノさえある。

二代：玉鋼使用。姿も板も初代よりは幾分か改良され、熱処理は全て油焼き。首のマチ付近ギリギリに横並びの刻印で「登録商標」と打たれる。

鉄作の代作：外見的な特徴は二代目とほぼ同じだが、使用鋼は全て現代鋼。


上記のようなある程度の基準を踏まえ、この鋸の特徴を見ますと、初代の最初期作よりは姿が良くマチの近くに「登録商標」の刻印がある、使用鋼が玉鋼という特徴から、ハッキリ十六代目の作と断定できます。

中屋久作の作品は十五代末期と十六代の最初期頃、代替わりの頃の鋸については姿や切り銘の書体からは判断が難しいが、マチに「登録商標」の刻印があれば十五代の線は無い。

また「登録商標」の刻印のある作品も鉄作の代作との区別が難しいが、使用鋼が玉であれば十六代と、条件さえ判断できれば消去法による世代判定が可能だからです。

とは言え首のマチは鋸柄に隠れていてることも少なくなく、錆付いて刻印が見えないことが多い。
しかも、元々玉鋼の選別も扱いも上手な工人であったため、一見したところ玉鋼に見えない作品も少なくないので、
念のため三軒茶屋の老舗道具店で鑑定をお願いしても良かったのですが、これまで同じような作品を何度も診てもらっているのに加え、あまりにも十六代目の特徴が顕著であったので、鑑定をお願いするまでもないということで未鑑定です。


一応自分で目立てはしてあり、狂い取り、腰入れ、擦り込み、アサリ出し全てを終えています。

・・・・・が、首が短く厚いため、深く引き込むと首が材料中に擦れたり食い込んで引きが重くなることから、悩んだ末ややアサリを広めに取ってしまいました。

挽き分はおよそ1.05㎜程ですが、試し切りした結果的には首が引っかかるのを犠牲にしてでもアサリはもう少し抑えた方が良かったかもしれない、という印象でした。

そのため最も調子のよい切れ味を味わってみたい場合、少し使ってもう一度上目を擦る頃合いまで待つか、即目立てをし直す方が良いと思います。

また未熟者の目立てですので、他にも至らぬ点があるかもしれません。

古い物でもありますので、基本ノークレームノーリターン、お手柔らかに対応頂けると有り難いです。 発送詳細 流石にレターパックなど小型の梱包材には収まりきらないため、発送はゆうパックのみとさせて頂きます。
また他の商品との同梱の場合もレターパックなどはご利用頂けませんので、予めご了承ください。 注意事項 基本的に厳重な梱包を心がけますが、万一致命的な破損などがあった場合にのみ返品等の対応をさせて頂きます。
それ以外の場合はノークレームノーリターンと、一般常識的な対応をさせて頂くとご理解頂ければと思います。 その他 現在ほんの少数ですが、同時出品中の道具があります。
宜しければご覧下さい。
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No.204.001.001